其の二  何のための数値化?売上値の道筋を探るための資料づくり

私たちが、各施設様よりご相談をいただきました際に最初に依頼をしますのが、
「過去5年ほどの実績データ(資料)を拝見させてください」
というところから始まります。そしてお預かりするデータというのが、決算報告用の会計資料として作成されている損益資料が多いのですが、お預かりする資料の項目(科目)が少ない事がほとんどです。

特に売上については、大項目として毎月の総売上値は確認できるものの、その売上の内訳は?というと一つの資料から読み解くことはできません。さらには、実はそれほど細かく売上項目を持っていないのでどの様にしてどれくらい売上を確保したか?ということが把握できていないケースもあります。

不思議に感じるのですが、何をどの様に頑張ったことでどれくらいの成果が得られたか?を知りたいと感じたことは無いのかなと思ったりします。逆に言いますと、次にどの様に頑張るか、工夫をするかという反省もできないのでは?と・・・・・

売上の内訳を把握している施設は少ない。

実は、資料づくりのポイントは、上記に挙げた「頑張った成果を知るため」「反省をするため」に必要な情報を蓄積するということを考えれば自ずとどの様な資料が必要かが理解できます。
何のための数値化? それは・・・
「自ら頑張った・工夫をした成果=結果を知るため」
「次に何をしなければならないか、良かった点と悪かった点を知り反省し、次の成果に繋げるため」

だと考えています!

『努力成果➝売上向上』『反省改善➝未来の売上向上』

今回は「売上向上」のための資料づくりです。
当然ながら「売上」についての分析をするための資料づくりとなりますので、「売上」として計上される数字がどこから来ているかをできる限り細かく分けて知ることが大切です。

特にポイントは、宿泊施設の場合パッケージとして販売するケースが多いため、一人あたりの宿泊売上を予約時にいただいた金額だけを蓄積するケースがあると考えます。お客様には、わかりやすくパッケージ表示で価格設定をすることは望ましいのですが、内部売価設定をして売上を細分化し情報蓄積をしていただくことをお勧めします。

宿泊売上を「 内部売価設定」をし、売上を細分化 する。

1泊2食付の1名あたりの宿泊費用=売上には、どの様な売上項目が挙げられるか?
  ①お部屋代
  ②夕食代
  ③朝食代
  ④飲料代
  ⑤物販代
  ⑥館内利用代
  ⑦その他
①〜③は主に宿泊予約をいただく際のパッケージ料金として売上設定されているケースが多いと思いますが、できる限り内訳として予め内部だけが理解する売価設定を設けることをお勧めします。

①お部屋代には、部屋タイプ(グレード)によって売価設定の変更があります。別のデータ集積において部屋タイプ別の予約実績、利用人数などと紐付ければ、どの様なお客様構成で利用いただけることで効率的な売上に繋がるか、また全体の売上に対する割合がどの部屋タイプにどれくらいあるかなどを割り出せ、優先的に売るべきお部屋タイプがどこかを確認することもできます!

②③の食事代には、こちらもそれぞれグレードによって売価設定を変更することが必要です。また、食事代に含む場合と別科目を立てる場合がありますが、追加オーダーなど別注料理なども売上データを蓄積すると人気度合いが明確に理解でき、仕入れ運用にも活用できるデータとなります。

④⑤⑥の飲料代や物販代、館内利用代は売価設定はもちろんですが、お客様が使われた場所ごとにデータを蓄積することで原価管理と紐付けることができ、当然ながら販売戦略やアイテム選定などにも活用できます。

最初にお伝えしていますが、「何のために」データ資料を作成するかということを明確にしてから具体的な資料作りを進めていきましょう!どの様に活用したいか、データがどのように活かされるかを具体的に描けられれば、無駄な資料には決してならないということです。